バスは、晩秋の時期を迎えると一段と冬を意識し始めます。反応の良かったミドルレンジも北風ひとつで状況は変わってしまうなど、こうしたところに晩秋の難しさがあります。また、急激に冷え込んだりした際には、狙うエリアやレンジにまして、アプローチがカギとなります。
ピンスポットが特定できているならばフィネスワームで確実に口を使わせる方法もありますが、そうでない場合であれば、リアクション系で探りたいところです。注意したいのは、最初のアプローチです。エリアが間違っていなければ、高い確率で、最初のキャストでアタリが出ます。1投目と2投目では、その反応は格段に異なることから、エリアに入ったなら、まずは集中し最初の1投目で釣るという心構えが重要となります。
もし、同じスポットで2投目を試みるならば、ルアーを通す向きを変える、時間を開ける、ルアーシルエットを変えてみるなどの工夫をしたいところです。こうしたアプローチに変化を付けることで、拾えるバスの数は、確実に変わってくるものです。こうした小さな手間や心構えの違いが釣果に影響するのもこの時期の特徴といえます。
タフな状況であればあるほど、リアクションで釣ることは勝負が早いといえます。いれば喰うし、いなければ喰わないと判断することができます。エリアやタイミングの見極めも効率よく行うことができます。この”リアクション”という釣りを、ダメにしてしまう要因があるとするならば、それは”中途半端”です。
リアクションの真骨頂は、早さとアピール。そのためには、ある程度のウェイトや大きさが必要です。タフさを懸念するあまりに、小さく軽くしてしまうと本末転倒になってしまいます。晩秋といえど、まだ真冬の状態ではありません。良型であればなおさらバスの活性を、低く見積もり過ぎないことも重要です。
やるなら迷いなく大胆に。しかし、大胆ということは、それは雑さを許容するものではないということも忘れてはいけません。こうした季節だからこそ、より丁寧さを意識し、繊細に、かつ大胆な釣りを展開していきたいところです。
