ルアーの基本は食性に訴えてバイトを誘います。捕食を主体とする生き物に共通する見方としては、「狩りの効率性」があります。これは、捕食する際に必要となる消費カロリーと得られるカロリーを天秤にかけるようなもので、そこにリスクや状況の変化等による、捕食機会の頻度が加わって捕食行動にスイッチを入れることにあります。
特にスポーニングを控えた時期においては、越冬で失った体力の回復に加え、産卵に向けた栄養補給の必要性から、より効率性を求めた捕食活動になっていくと想定されます。これは、つまり簡単にいうならば、「ルアーを大きくするとよい」ということであるといえます。
一般的には、タフになればフィネス、という傾向があるかと思いますが、ことこの時期においては、逆に作用することが少なくないといえます。カバーに付くなどしたリスクに対するパラメータを下げた状態の個体であればなおさらです。追いきれない状況ではない、捕食できる確率が高い、得られるカロリーも期待できる。バスにそう思わせれば天秤はバイトの方向に倒れます。
スポーニングの時期は、捕食だけではなくテリトリー意識から攻撃することもありますが、その際も、ある程度のボリュームがある方が、怒りを買うことができます。カロリーの天秤を思い描いて、バイトの方向に倒すためのアプローチを行う。タフ攻略の一手に加えてみては如何でしょうか。
