”灼熱”の青野ダム 47cm

エンズヴィルを復刻するほど心酔した理由。それは、唯一無二といっても過言ではないブランク(D-BLANK)が持つ強く、そして曲がるロッドとしての基本性能に優れているところ。復刻を実現した開発スタッフとして、それを伝えたいが故の釣行も青野ダムの洗礼を浴び、いよいよアウトドアハウスアオノさんのサポートを受け、”灼熱”の青野ダムに出陣。

■グッドサイズを狙うためレンジは・・

ダブル高気圧の影響で日本各地で今年最高気温を記録する中、青野ダムの水温は30℃を超え、まさに真夏の様相。日陰のあるシャローカバー付近は、比較的イージーに小バスと戯れることができる状況ではあったものの、エンズヴィルのブランクパフォーマンスを伝えるためには、最低でも45cmアップをターゲットに設定。狙うレンジは3mより以深のストラクチャー、地形の変化を丁寧に狙っていくことに。

■エンズヴィルの超絶コンビネーション

ボートスロープを出て対岸から徐々に釣りあがっていく。ベイトフィッシュのレンジを確認しながら、EC71MH+テキサスリグ、EC71MH+ラバージグの王道の組み合わせローテーション。フォローベイトにES66L+ドロップショット、ES66ML+ネコリグを入れながらチェック。しかし、いずれも反応がないまま中流域に。

■エンズヴィルを曲げるサカナ

夏の狙いどころとなるのは、やはり水通し。メインチャネル沿いのボディーウォーターが絡む変化を中心に探っていく。しかし、出航して3時間以上アタリがないまま経過し青野ダムらしさを感じながらも、ボトム変化を十分に感じながらキャストを繰り返していると、それは突然訪れた。

クンッという岩に引っかかったような違和感。一度ロッドで訊いてみると生命感が伝わってくる。一気にリールを巻き上げるもフッキングはバシッと決まらないままサカナは潜りロッドを曲げる。ここで無理にフッキングを決め直そうとロッドを戻してしまってはいけない。その拍子にフックアウトしてしまう可能性がある。ラインテンションを張ったまま持ちこたえる。サカナが浮いてくるタイミングでリールを巻き上げ、また潜らせていく。しっかりと曲がってサカナが水面で暴れることはないまま、水面に浮きあがってきたときには、エラ洗いすることなくネットに収めることができた。

■「投げる、掛ける、寄せる、浮かせる」のなせる業

グッドコンディションの47cm。エンズヴィルのD-BLANKを体感するには十分のコンディションだった。青野ダムは決してイージーなフィールドではないが、セオリーや状況をうまく判断して挑めば楽しめるフィールド。まぐれを期待せず、如何に戦略的に考え、適切な戦術でアプローチするかがキモ。”釣った”ときの満足度はアングラー冥利につきるフィールドだといえる。貴重なバイトを逃さない。エンズヴィルの「投げる、掛ける、寄せる、浮かせる」のなせる業を改めて実感できた一匹だった。