コンセプトに基づく実釣検証と、多岐にわたる品質テストをクリアしなければ、世に送り出されることがないという当たり前のことが当たり前になされていたことが、長く支持されてきた理由。

芯に力のある粘り強さ、剛性感が違う。良質な素材や確かな物作りによって生まれる’本物’の質感は、ブランクを装飾する数多の言葉よりも雄弁にそのパフォーマンスを示し続ける。

PERFECTLY BALANCED

バスロッドにも流行やトレンドがありました。一世を風靡したバス釣りブームでは、機能性はさておき派手さが際立つゴールドサーメットガイドモデルが流行。バス釣りトーナメントブームにあっては軽量高感度を競い、その当時からロッドブランクスに向き合ってきたエンジニアは、当時を振り返ってこう言いました。「求められる軽量高感度を実現するにはカーボンを薄くしていく必要があった。それは強度との鬩ぎあいであり、折れるか折れないかのギリギリを攻める戦いだった」

流行やトレンドを無視することはできない。しかし本来のロッドの在り方として、どう評価するべきか。サカナとのやりとりの中で、強くそして曲がること。剛性と弾性のバランス。”バスを釣る”ための本質を見極め、的確なパフォーマンスを示すこと。釣りは、ロッド、リールライン、ルアーの組み合わせで実現します。全体のバランスの中で、バスロッドの本来の役割とは何か。バスロッドの本流を追求する挑戦へと進みました。

他のどのロッドとも異なるその質感

ロッドの特性を決定づける条件は何か。良識のあるフィッシャーマンのほとんどは、「ブランクである」と答えるでしょう。では、ブランクの特性を決定づけるものとは何か。もちろん素材は国内産の最高級のものだとしても、ロッドとは、素材以上にその核とも言えるブランクの設計が、そのままロッドの特性として発揮されるということができます。

進化し続けなければならない宿命と、普遍的真理の融合を大事にしながら作り上げた、フィールドで「本当に使えるロッド」の追求。10年先も愛用できる、先を見据えた堅牢性や機能性に加え、それを手にしたアングラーが自ら育てられる、スタイルやストーリーを備える必要があります。

真のロッドメイキングの結晶

バスロッドのあるべき姿を追求し続けた真のロッドメイキングの結晶。ブランクを知り尽くしているからこそ実現できるハイパフォーマンス。使い手のワガママに応える自由度の高さ、長年親しまれてきた、使うほど馴染む“D-BLANK”の個性と魅力は一度触れば理解できるはずです。