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10月5日

3時に起床し、シャワーを浴びる。テレビの天気予報をチェックし、雨が降らないことを確認し安心する。備え付けのコーヒーを煎れて買っておいたデニッシュを食べる。4時過ぎには、準備が出来てしまう。寝てしまわないように、タックルの整理などをしながら時間をつぶす。

5時過ぎに部屋を出て、車に荷物を積み込む。まだ、外は暗い。ボートを引いて出て行く人がいる。第一フライトなのだろう。 ファーストフライトは6:45からである。10分おきくらいでフライトしていくため、最終フライトといっても7:30くらいだ。帰着時間は、最初と最後では1時間30分くらい差があるが、朝一番の方が有利なので、帰着時間を遅くとって帳尻をあわせているのだろう。さすがだ。30年の歴史は伊達じゃない。

スタンディングボード。右下のJAPANに僕の名前とU氏の名前がある。ここに、名前があるだけで幸せな気分だ

出発前に、マークがランディングネットの扱い方を説明する。過去に嫌な経験があったのだろう。いよいよ出発だ。興奮してくるが寒い。レイのジャケットがなければ釣りどころではなかっただろう。ボートに乗り込みフライトの順番を待つ。番号と名前を呼ばれ、桟橋に順に入っていって、ライブウェルとキルスイッチのチェックを流れ作業で行う。

出口では、ボートナンバーの書いたフラッグを受け取る。そのフラッグの中には、その日の天候や風の状況のメモが入っていた。感心させられることばかりだ。僕達は、ファーストフライトの2番フライト。ボーターであるマーク・ルセインは、下流に向かうがすぐにスロットルを緩めた。下流側の橋桁でキャストを開始する。ファーストフライトのメリットを生かして近くのストラクチャーから攻める。常套手段だ。

ルアーはリザードのキャロライナリグをキャストしてズル引く。僕は、スピナーベイトやクランクベイトをキャストする。この時点では、川のコンディションをまったく把握していないといってもよい。「キャロよりも効率よく探るほうがいいに決まっている」僕にはこの考えがあった。マークが20分程で、移動しようという。魚はいないという。

次のエリアは、沖のフラット。どういったエリアかと聞くと広い岬のブレイクだという。水深は17ft程。バックシートからコックピットの魚探には、フラットで何も写らない。「何があるんだ?」と聞くと、「判らない。プラクティスで釣れたから」と応え、GPSのマーキングを見せる。マークは、相変わらずキャロをキャストしては、流れにまかせて何もしないでいる。僕は、そんなに食わないなら、リアクションで食わせるさ、と鷹をくくる。スモールは、スイッチが入らないと食わないと聞いたことがあった。リアクションでまず、スイッチを入れて、ワームで根こそぎだ、と決める。キャロにスモールプラグを付けて、底でジャークする。マークは、その仕掛けに非常に興味を持ち、僕はディープエリアでスモールプラグをスローに引けるメソッドだと説明した。その後、クランクをニーニングするが、バイトはない。

そうこうしているうちに、マークの「FISH!」という声が響く。ジャストキーパーサイズのスモール。無事ネットに入れる。「なぜ、釣れたと思う?」と訊くと、「判らない。ラッキーだった」と応える。結局、その場所で3時間くらいいただろうか。マークは、そこでもう1匹のバスをキャッチする。マークの動きを見ていると前方4mほどのところにピッチングでキャストし、ルアーを流し、手元にきたところでバーチカルにルアーを扱っている。バックシートからフロントの魚探を見るとブレイクにウィードの柱が写っている。マークは、ブレイクのウィードの柱を狙っているのだ。僕のいるバックシートの魚探には、何も写らない。マークは、ブレイクの手前にボートポジションを取り、ブレイクをバーチカルに狙う釣り方をしていた。

それに気付いたのは、もう午後過ぎだった。ラッキーだ、なんてごまかして言ったのか、本気で言ったのか。どちらにしても、このままではマズイ。僕にはブレイクが狙えない。マークが2匹目を釣った時、近くにいたボートでも釣れていた。スモールのスイッチが入ったのだろう。マークは、「ワーッと来て、ワーッと帰って行く」と説明した。マークの釣り方は、スモールの通り道のストラクチャーで、スモールが回ってくる(スイッチが入ってディープからシャローに来る、又は回遊してくる)のを待つ釣りなのだ。ランガンしてはどうか?と訊いたが、「いや、待つ方が正解だ」という。

ルアーはパンプキンのリザードで、それをゆっくり引く。というよりも、タイダル(流れ)があるため、止めておくためのキャロ。リザードの手足が翼の役割をして中層に漂う。それが狙いだ。しかし、僕にはリザードがない。昨夜、エディーにもらうのを忘れていた。ここに来てエディーの言っていたこと、タイダルリバーで、スモールが中心のフィールドでの、リザードの有効性が理解できた。しかし、時はすでに遅し。

僕は、リザードに変わるものを模索した。4本の足と1本のテール。ホグの手を切ってみたり、フラグラブを使ってみたりし、より浮き上がり、水を掻きまわすためにジャークを入れたりと試したが、アタリはない。無情にも時間だけが過ぎていく。マークは、残り時間1時間で移動をする。一気に上流の中州を目指す。ゴロタエリアで、流れもきつい。マークはその中州の浅瀬にルアーを落とし、流れに任せて流していた。そこで、プラの時4lbフィッシュをかけたといっていた。

残り時間は20分、帰りの時間も計算する必要がある。そのとき、マークのロッドが曲がる。ビックフィッシュ!と叫ぶ。ランディングに時間がかかったが、無事ネットに収めることができた。3lbクラスだ。マークは、もう1本と呟きながら、キャストを続けたが、そのままタイムアップとなった。結局僕は、マークの釣果を証明するサインを行ったに過ぎなかった。後になって思ったのだが、この初日に釣らなかったのが一番いけなかった。キャロのメソッドにもう1日早くコンフィデンス(信頼)を持てればよかった。

聞くとみんな、パンプキンのリザードだった。初日を迎え、始めて状況を認識できた。「こんな釣りがあるのかと感心した」と桐山プロと話していると、桐山プロも「ほんとにそうだね。決して簡単じゃない」と言っていた。しかし、桐山プロは、しっかりと5本そろえていた。

キャロの超スロードラッキング。そんな釣りを理解できなかったが、実にそれで結果が出ている。タイダルリバー+スモールマウス+プレッシャーの結果であろう。僕は、自分のアメリカでのバス釣りに対する考えを過信しすぎていた。やはり、「郷に入りては、郷に従え」なのだ。明日のために、リザードが必要だ。釣具屋を探して、何としても行かなくてはならない。

ボードには、明日のパートナーと、その連絡先が張り出されている。明日のパートナーのカークが僕を探していたみたいだが、僕はウェイン会場にいたので会えなかった。携帯の番号が書いてあったので、メモをしてモーテルに戻った。ちなみにエディーは、ノーフィッシュだった。ノンボーターは2本取ったといって残念がっていた。モーテルに戻ってから、カークに連絡を取る。駐車場のレストルーム前で6:00に待ち合わせた。

日本でボートディーラーを始めるU氏が、アメリカでの取引先オーナーのジェフとの夕食に誘ってくれた。楽しみだったが、釣具屋に行かなければならない。U氏も、シンカーとフックがほしいといっていたので、僕はその日の夕食をキャンセルし、釣具屋に行くことにした。釣具屋に電話すると20:00まで開いているという。時間は18:00、すぐに向かった。

釣具屋は、空港があるパスコに戻り、そこからさらに20分ほど行かなければならない。不安はあったが、行くしかない。幸い車の運転にも慣れてきた。慣れてくれば、日本よりもよほど運転しやすい。判りにくかったが、それらしき建物を見つけ、すぐにEXITから出る。その建物に向かって行くと、無事着くことができた。ライセンスの購入経緯に鑑みると、これは奇跡にちかい。時間は19時だった。

そこで、必要なものをすべて買った。思ったより品数は少なかったが、とりあえず揃った。帰り道でバーガーキングによって、モーテルに向かった。モーテルへの帰路で、フリーウェイの出口が封鎖されていて、遠回りをした上に、出口を間違えて、また空港までもどってしまうという失敗はあったが、何とか20時過ぎにはモーテルに戻ることができた。

それからU氏としばらく話した。U氏は、プラのとき結構釣れているプロと同船したため、キャロのメソッドを理解していたし、リザードも同船したプロが必要だからといってくれたらしい。聞くとみんなプラでは釣れていたという。僕は、ベクトルがまずかったのかなぁと思ったが仕方がない。それから、23時くらいに床についた。明日は、リザードのキャロを投げまくるぞ!と心に決める。

マーク・ルセイン。明るく、お調子者だけど、実は釣りはうまい。仕事はガイドをしている。TOP150やクラシックの経験もあるのだ。今回のパートナーの中で、唯一の入賞者でもある。TDバイブをプレゼントしたら、異常に喜んでいた