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多くのアングラーが「ファーストアクション」をこう理解している。ティップが柔らかく入りやすい竿。感度が高く、操作性に優れる竿。だが、ロッド設計の観点から見ると、この理解は半分だけ正しく、半分は誤解でもある。

アクションとは、本来「どこから曲がるか」を示す言葉だ。

ファーストアクションとは、竿先付近だけが曲がり、ベリーからバットはあまり曲がらないテーパーを指す。逆にレギュラーやモデレートは、より胴に近い部分まで曲がる。つまり定義としては、ファーストの方が「曲がる範囲が小さい」。

この定義だけを見ると、ファーストの方がティップは入りにくい。

しかし実際の釣りの現場では、ファーストアクションのロッドが「入りやすい」と感じられることがある。ここに誤解が生まれる理由がある。それは、ロッドの挙動がアクションだけで決まるわけではないからだ。

カーボンの弾性率、肉厚、ブランク径、テーパー設計。これらが組み合わさって初めてロッドの性格が決まる。たとえば高弾性カーボンで細身に作られたファーストアクションのロッドは、軽い入力でもティップが素早く反応する。その結果、アングラーは「よく入るティップ」と感じる。しかしそれは本質的には、曲がる範囲ではなく、反応速度や復元速度による感覚だ。

EC71MHは、この点で少し特徴的な設計になっている。

アクションはレギュラーファストだが、ブランクは細身で肉厚、高弾性カーボンを使用している。この組み合わせにより、入力に対してティップは敏感に反応する一方で、荷重が掛かるとベリーまで自然に曲がる。つまり、初期入力には鋭く反応しながら、魚が掛かった瞬間には胴まで追従する。

この挙動は、春のバスにとって都合が良い。春のバスのバイトは強くない。ルアーを弾き飛ばすようなアタリではなく、吸い込んで止まるだけのことも多い。ファーストアクションの強いティップでは、その吸い込みを弾いてしまうことがある。しかしレギュラーファストは、ティップが入り、ベリーが追従することで、ルアーを口の中に残しやすい。

さらに魚が掛かると、今度は曲がったブランク全体が負荷を受け持つ。すると、ロッドはただ柔らかいだけではなく、曲がるほどに反発力を生む。結果として、魚に主導権を渡さず寄せることができる。MHというパワー表記だけを見ると、強いロッドのように感じるかもしれない。

しかし実際には、EC71MHは「硬いロッド」というより、入力には敏感で、荷重には従順なロッドだ。それは、単に魚を掛けるための道具ではなく、魚の動きと同調するためのブランクと言ってもいい。

春の繊細なバイトに対応できるMH。一見すると矛盾しているように思えるが、ロッドの挙動を見れば、それはむしろ自然な結果なのだ。

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